「動作が重い、パソコン買い換えた方がいいのかな?・・・」
「Windows7,8からWindows10にしたら重くなった・・・」
と思っている方、パソコンを買い替えるのはもったいないです。ハードディスク(HDD)の性能が追い付いておらず本来の性能が出し切れていないだけです。
SSD換装を行うことで、パソコンの動作、ディスクの読み書きスピードを速くすることができます。また、パソコンの起動時間も大幅に減少することができます。
以下は、2014年製のパソコンですが、Windows8からWindows10へアップデートしたあたりから急激に動作が重くなりました。見て頂くと分かる通りCPUは余裕があるにも関わら、ずディスク使用率が100%になっています。つまり、CPUの本来の性能が出しきれていないということです。
ディスクはHDDのことを指しており、これがCPUの足を引っ張り遅い原因となっています。しかし、HDDのために何万円もするパソコンを買い替えるのもったいないです。SSD換装なら数千円で最新のパソコン同様にすることができます。

本記事では、WindowsOS丸ごとHDDからSSDへのクローン換装の手順、またSSD換装後のベンチマークについて紹介します。初心者の方でもできるよう使用するツールのインストールを含め、画像で詳細に解説していますので、ご参考にして下さい。
HDDからSSDへ換装するメリット
簡単ですが、SSD換装することによるメリットは5つあります。
・耐久性があり壊れにくい
・消費電力が少ない
・小さくて軽量
・処理時の音が静か
これだけのメリットがあります。やらない理由が見つかりません。パソコンを買い替えるよりも圧倒的に安く済みます。
SSDの性能はHDDのはるか上を行っており、最近の最新パソコンは全てSSDが搭載されています。古いパソコンの動作を速くするには、SSD換装は必須な作業といえます。
【HDDとSSDの性能比較】
HDD(普通) | HDD(高級) | SSD | |
読込速度 | 約60MB/s | 約250MB/s | 約550MB/s |
書込速度 | 約60MB/s | 約250MB/s | 約550MB/s |
市販のパソコンは基本、HDD(普通)が使用されています。SSDよりもかなり性能が劣っていることが見て分かります。HDDからSSDへ換装すると、起動・再起動・シャットダウン速度を始め、ブラウジング速度やファイルの読み書き速度も大幅に速くなります。
こちらは実際に、HDDとSSDでどれ程の差があるのか性能を比較している動画になります。
あなたのパソコンもSSD換装することで、このように動作全体をサクサクにすることができます。
それでは、SSD換装の手順の解説していきます。
SSD換装の詳細手順
SSD換装はとても簡単な作業です。4つのステップでHDDからSSDに交換することが可能です。HDD内のデータ(OS含む)も丸ごとキレイに移行できます。
2. SSDのフォーマット(PCで読込可能に初期化)
3. HDDのデータ(OS含む)をSSDへクローン
4. パソコンのHDDを取り外しSSDと交換
初心者の方でも行えるように、換装手順を一つ一つ詳細に解説していきます。
1. SSD、SATA-USB変換ケーブルの準備
HDDからSSDへの換装にあたり、「SSD」以外にもHDD内のデータをSSDにクローンする際にSSDとパソコンを接続するための「SATA-USB変換ケーブル」が必要です。
■とにかく安く、でも少しは快適に使いたい人はこちらの「Western Digital SSD 250GB」がおすすめです。これ以上にコスパが良いものはないです。
■SATA-USB変換ケーブルは安いもので十分です。1000円以下でレビューが1万件以上あり高評価のこちらの変換ケーブルがおすすめです。差し込み口が細くかさばらないので、取り外したHDDを外部記録媒体として再利用を考えている人にもピッタリです。
2. SSDのフォーマット(PCで読込可能に初期化)
換装に使うSSDをフォーマットしパソコンで認識できるようにします。フォーマットの種類は「MBR」「GPT」の2種類あり、正しい方を選択しないと失敗します。
いろいろなサイトで“フォーマット形式は「MBR」でやったら上手く行きました”という誤った記載がったりしますが、MBRでフォーマットすれば上手くというのは間違いです。
以下の手順で説明しますが、フォーマット形式はパソコンによって異なります。なので、現在使用しているHDDのフォーマット形式を確認して、SSD側もその形式に合わせる必要があります。
①変換ケーブルを使用し、パソコンにSSDを接続
②「スタート」を右クリックし、「ディスク管理」をクリック
③現在使用しているHDDを右クリックし、「プロパティ」をクリック
④現在使用しているHDDのフォーマット形式を確認
⑤不明(SSD)の上で右クリックし、「ディスクの初期化」をクリック
⑥先程、HDDで確認したのと同じフォーマット形式を選択し「OK」をクリック
⑦「オンライン」と表示されていれば、フォーマット完了
以上で、SSDのフォーマットは完了です。
次の“3. HDDのデータ(OS含む)をSSDへクローン”で、現在使用しているHDDのデータ(OS含む)をSSDにクローン(コピー)していきます。
3. HDDのデータ(OS含む)をSSDへクローン
パソコンのHDD内データ(OS含む)を「SSD」へ丸ごとコピーしてクローンを作成します。
クローンの作成には「EaseUS Todo Backup」という、以下のフリーソフトを使用します。

①公式サイトにアクセスし、「PCデータ復旧」⇒「Todo Backup Freeのダウンロード」をクリック
②ページが飛ぶので、また「ダウンロード」をクリック
③ポップアップが表示されるので、また「ダウンロード」をクリック
④ダウンロードしたファイルをダブルクリックし、インストール
⑤ライセンス認証画面が表示されるので、「後で」をクリック
⑥左下にある「クローン」をクリック
⑦クローンしたい「ハードディスク(HDD)」を選択し、「次へ」をクリック
⑧クローン先「ハードディスク(SSD)」を選択し、「次へ」をクリック
⑨「SSDに最適化」を選択し、「OK」⇒「次へ」をクリック
⑩画面を確認し問題が無ければ、「実行」をクリック
⑪実行中の画面
4. パソコンのHDDを取り外しSSDと交換
HDDを取り外し、SSDの取り付けを行います。
デスクトップパソコンの場合は、ケースの蓋を開けてHDDとSSD交換するだけです。HDDなどをユーザーが簡単に交換できる造りとなっているので今回は割愛します。
ノートパソコンの場合は、少し手間がかかるので交換のポイントを説明します。
①パソコンをシャットダウンします。
②裏返すと「滑り止めゴム」「ネジを隠すキャップ」がついてますので、安全ピンなどの細いもので取り外します。(バッテリーカバーが付いている場合は、その中にもネジがないか確認し外して下さい)
③バッテリー本体を取り外します。(外せないタイプは、そのまま次へ)
④DVDドライブが付いている場合は、横に引き抜きけるので、引き抜きます。(引き抜くとネジがある場合があるので、そのネジも外します)
⑤パソコンの裏蓋を軽く持ち上げると外れるので、取り外します。HDDについているビニールは両面テープで付いているだけなので、そっと剥がします。(↓見やすいようにHDDを取り外し後の画像)
⑥HDDを取り外し、HDDについていたビニールをSSDに取り付けます。後は、HDDを取り外したのと逆の流れでSSDを差し込み取り付けます。
⑦パソコンの裏蓋をはめて、四隅のネジを仮止めします。(DVDドライブがある場合は、DVDドライブも取り付ける)
⑧電源ケーブルをつなげ、電源を入れます。正常に起動するのを確認します。
※一応、「スタート」右クリック⇒「ディスク管理」右クリック⇒プロパティで「SSD」となっていることを確認
⑨正常に起動することを確認したらシャットダウンして、ネジを全て締めて「滑り止めゴム」「ネジを隠すキャップ」を元に戻します。
以上で、SSD換装の作業は完了です。
SSD換装の効果
今回は、富士通製ノートパソコン「Floral Kiss」(2014年製)のSSD換装を行いベンチマークの測定を行いました。
以下を見て頂ければわかる通りSSD換装することで、少なくとも約5倍以上の性能向上が図れています。
【換装前】HDDのベンチマーク
【換装後】SSDのベンチマーク
・再起動:1分30秒⇒30秒
・シャットダウン:1分⇒10秒
・ブラウザ含め動作がサクサク
・軽量化された(約100g)
Windows8からWindows10へアップグレードしていたこともあり、かなり動作が重くなっていましたが、大幅に性能を向上することができました。
前述で紹介したSSDとケーブルの合計6,000円程で、ここまで快適に使えるようにすることができます。パソコンを買い替えようと思っている人は、ぜひ一度SSD換装を試してから、新しいパソコンの購入の検討を考えてみてはいかがでしょうか


まとめ
今回の記事をまとめます。
・HDDとは比べ物にならないほど処理性能が高い。
・フォーマット形式はパソコンにより異なるので注意が必要。
・フリーソフトを使うことで、OS含め丸ごとSSDにクローンが作成可能。
・SSD換装すると、パソコンの動作全般がストレスフリーになる。
・新しいパソコンを検討しているなら、まず換装をやるべき。
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